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시마노 웹 매거진. 2018. 12. 28. 大鯛を誘い、掛ける!釣果につながった「タックルの進化」‒赤澤康弘×鈴木斉 “大鯛”特別対談 第2回‒

USS DELTA VECTOR 2021. 7. 29. 08:53

大鯛を誘い、掛ける!釣果につながった「タックルの進化」‒赤澤康弘×鈴木斉 “大鯛”特別対談 第2回‒

●前回の”大鯛”特別対談はこちら
90cmオーバーを釣り上げた鯛ラバ戦略とは

 

鈴木 フォールタイラバのテクニック、フォールレバーの存在も大鯛狙いには有効ですよね。
赤澤 僕がキューマルを釣ったときがまさしくフォールタイラバだったんですが、ボトムであまりアクティブにベイトを追わない大型に対して、ゆっくり見せて誘うことが釣果につながるということを証明できました。海には必ず時合があって、釣れるときはなんでも釣れるけれど、釣れないときに何をするか。そのひとつがフォール中に誘いを入れることです。
鈴木 自分が考えるフォールレバーの有効性は、重い鯛ラバを軽い鯛ラバのように操作できる点にあります。重いままにストン、ストンと落としてしまうのではなく、ゆっくり落とせるんですね。これも近年、大鯛がたくさん上がるようになった要因です。カウンターを併用して、必要なレンジのみゆっくりと落とすのも効果的です。それと、大きなヘッドにワーム素材を付けるとフォールのアピールもすごく大きい。普通ならスーッと落ちていくものが、ワームの動きによってバイブレーション効果が出るんです。当然巻いているときも、テールを振ってボディも振るので、アピールは大きいですね。
赤澤 それは確かにあると思います。
鈴木 ニュージーランドに行った時に勉強になったのは、大きな鯛を釣る釣り方と小さな鯛を釣る釣り方があって、向こうでは大きいものには大きいものが喰うということでボリュームのあるものを使うんです。日本では小さくても、とりあえず釣りたいということで道具を選びますが、向こうは小さいのは喰わなければいいという考え。先ほどの赤澤さんの話ともつながるんですが、やはり大きな波動のものには大きな鯛が反応する。そういうものが出てきたおかげでいっそう大鯛が近くなった、とは言えるでしょうね。

 

タックルが進化して水深や巻き速度が分かるようになり、フォールスピードもコントロールできる。これも大鯛の確率UPの要因だという。

 

鈴木さんが釣り上げた92cmはフックが唇に刺さっていた。こうしたバイトを確実に掛け、釣り上げるにはタックルの進化が不可欠だ。

 

――赤澤さんは瀬戸内、鈴木さんは房総・常磐をホームにそれぞれ10年以上やっておられますが、当初攻めていた水深はどのくらいでしたか?
鈴木 30~50mでした。
赤澤 瀬戸内はもう少し浅いかも。最近はさらに浅くなって15mのポイントも攻めます。
鈴木 へえ~そんなに!その水深で大きいのも釣れるんですか?
赤澤 大きいと言っても70cmくらいですけど、まあ独特のエリアですね。高松はアベレージサイズが小さいんですが、鈴木さんも言うようにたくさん釣るための仕掛と外海で大物を狙う仕掛とは全く別物で、抽象的な言い方になりますが、ちょろちょろと細かく動くものには小さな鯛が反応する。でも大鯛はブリブリとかブンブンとか、濁音系の動きをする鯛ラバを好みます。バス釣りのクランクベイトとよく似ていますね。

――ディープの鯛ラバを意識したきっかけはなんですか?
鈴木 僕は日本海のドテラで200m、300m流して水深100mレンジを狙うという話を聞いてからですね。九州でも、ディープでブリを釣るポイントで鯛ラバをやると大きいのが釣れた。そういう経験を通じて深場を意識するようになりました。当時は炎月の十五夜のようなタングステンのヘッドで速く沈めていましたが、楽ではなかったですね。道具はありましたが、単純に疲れるというのが一番のネックでした。
赤澤 タックルもいまほど深場対応ではなかったですしね。
鈴木 深いところはまだ攻められていないのか、あるいは大きな鯛が棲みやすいのかという部分はクエスチョンですが、大きな鯛は少し深いところにいる。それを簡単に攻められるようになったのがポイントかなと思いますね。
赤澤 僕も外海の釣りをやるようになってディープを意識したんですが、深いところのほうが安定して魚がいるというのはありますね。その理由をいろいろな船長に聞くと、水温が安定し、環境の変化が少ないからではないかと。僕がいままで釣ったなかでいちばん深いところは160mです。そうかと思えば瀬戸内の16mでも釣れる。こんな魚、なかなかいないでしょう?

――ラインやフックについてはいかがですか?
鈴木 たしかにラインは細く強くなって、フォールの時に抵抗が少なく、巻きでもノイズが少なく滑りが良くなりました。それとともに強く感じるのは、リールのレベルワインダーが連動するようになって、ドラグの引っ掛かりがなくなったことです。これでラインブレイクやバラしはだいぶ減りましたよね。
赤澤 ホント、それはめちゃくちゃ大きいですね。
鈴木 以前はドラグが滑って、ジ、ジ、ジ…といくときに切れてしまうことが結構あったんです。それがスムーズに出てくれるので安心感は大きいですね。いまはフックを真鯛の唇に掛けて獲ることも必要で、今回の僕の大鯛も唇にハリが刺さるフッキングだったのですが、そんな皮一枚のフッキングでもドラグがスムーズに作動すれば身切れせずに獲ることができる。ライン、フック、リールのドラグがすべて揃ってバラしにくくなった、ということですね。
赤澤 フォール性能を高めるためにレベルワインドを連動させたことが、やり取りにも安心感をもたらしてくれました。これはハンパないです。デカイのが来てもやられる気がしません。ドラグの滑り出しがいい、引っ掛からないということ、それとラインに角度がつかない。スプールから真直に出ていきます。ラインに角度がついていると、切れる直前に糸鳴りのような音がするんですが、それが一切ありません。それとやはりロッドですね。初心者の人に大物が掛かって、どんどん巻いて! と言っても難しいですが、Xシート エクストリームガングリップを下から支えてリフトすると、大鯛の挙動を感じて対処しやすいんです。ガングリップは楽ということがクローズアップされがちですが、そういう部分でも安心感がありますね。楽にやれるぶん、魚のサイズを一回り小さく感じてしまうこともありますが、釣り人の側にアドバンテージがあることは間違いないですね。

 

赤澤康弘
鯛ラバゲーム一筋のスペシャリスト。チーム炎月のメンバーとして、また自ら主宰する『鯛ラバーズ』のリーダーとして、鯛ラバを究めるべく公私ともに奮闘中。

 

鈴木斉
シーバスからジギング、オフショアキャスティングまで幅広くこなし、すべてに結果を出すハイレベルなプロアングラー。鯛ラバに関しても深い造詣を持つ。

 

鈴木 あとはカウンターですね。僕はもともとジギングやキャスティングをやっていて、カウンターはほぼ必要なかったんですが、カウンターが付いているとあとどれくらいで上がってくるかがわかるので安心感が違いますね。ラインの色で見ているときは、あと30mくらいかなあ…と言っていたのが、あと30mです!と言いきれる。船長もランディングの準備をしやすいですし、自分でも底を切ったことが確実に分かるので、無理せず落ち着いてやり取りできます。だから焦って上げようとしてバラしたり、切られたりということもなくなります。ヒットレンジの再現性とともに、そういう精神的な余裕ができることもカウンターのメリットですね。
赤澤 僕は以前からドテラ流しの際のライン角度を重視していて、遠くに流して釣れるのか、ラインが立っているほうが釣れるのかを意識していますが、カウンターがあるとそれを予測しやすい。カウンターに角度が出るわけではありませんが、例えば110mラインが払い出した時に当たったということが分かれば、無駄に底を取り直すことなくそれを再現できます。また屋久島に行ったときは、これは大鯛だという相手には、ラインをかなり出したやり取りで切られている。複雑な潮に大鯛が乗り、ラインを水平に長く出すほどリスクが増して獲りにくくなるんです。そうしないと喰わないのならそうするしかないのだけれど、大鯛を獲るためには出来るだけ向こうが有利な状態にならないようにすることも大事。カウンターはそういう判断材料にもなりますね。
鈴木 補足になりますが、カウンターが付いていることによって、潮の流れだとか速さだとかが分かるというメリットもあります。たとえば同じ100gでやっていて、さっきまでは何回落としても60〜70mしか出なかったのに、急に80〜90m出たりすることがあります。それは風の変化だったり潮の変わり目だったりするわけで、そういった見えない変化に気付き、それをヒットにつなげるきっかけにもなります。ラインの色で見ているとアバウトにしか分かりませんが、カウンターだと正確に分かる。喰いが悪いときにはとくに重要ですね。

――そういうメリットを知って、新しいものを柔軟に取り入れていくことも大切ですね。
鈴木 まあ、そこは人それぞれなので、カウンターは使わないという人がいてもいいと思いますが、水深を知りたい気持ちは誰でも同じだと思うんです。そこにカウンターや探見丸といった目で見える情報があれば自分なりの工夫をすることも出来るし、ほかの人が釣れていないなかで釣果を出すこともできる。釣りの精度は確実に上がりますね。

――ところで先ほど、ロッドがMかMLかという話がありましたが、ロッドの調子やパワーはどうでしょう?
鈴木 荒喰いしているときは別にして、何かを選んで喰っているときに竿の硬さは大きな意味があります。真鯛が鯛ラバを喰ってくるときも、彼らは引っ張りながらロッドのベリーの硬さを感じているはず。そこで違和感があるとペッと吐き出してしまう。ソリッドティップで先端が柔らかくても、ベリーが硬ければそれを唇で直接感じています。正直、外房や常磐でやっているときはMだけで良いとも思っていたのですが、喰い方がシビアなところや潮が緩いエリアではその差がダイレクトに出る。調子を柔らかくすればロッドの張りを感じるところまで喰い込んでくるんです。もちろん、MLだからパワー不足ということは全くなく、掛かった後はちゃんとバットの強さで大鯛を寄せてくれます。
赤澤 僕の場合も喰い込みが悪いときは柔らかな調子を選んで、潮の流れが速いところでは少しロッドのパワーを上げるのが基本です。でもいくら潮が速くても、喰い渋りなら即座にセッティングを変えます。そういう時は大きな鯛が小さなバイトで喰ってきますから、余計にタックルセッティングは重要です。これはすべてに言えますが、閃いたことは面倒でもその場でやったほうが絶対にいいです。巻きスピードひとつで喰い込みの深さが変わることもあるので、なにか閃いたら即、試してみることをおすすめします。

 

やり取りのなかでロッドをリフトし、Xシートエクストリームガングリップに感じる力を測っているという赤澤さん。大鯛が突っ込んだらすぐにロッドを下げていなすと語る。

 

●続きはこちら
大鯛を狙って釣るために必要な道具、心構えとは

 

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