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시마노 웹 매거진. 2019. 01. 09. 大鯛を狙って釣るために必要な道具、心構えとは‒赤澤康弘×鈴木斉 “大鯛”特別対談 第3回‒

USS DELTA VECTOR 2021. 7. 29. 15:18

 

大鯛を狙って釣るために必要な道具、心構えとは‒赤澤康弘×鈴木斉 “大鯛”特別対談 第3回‒

●前回の”大鯛”特別対談はこちら
大鯛を誘い、掛ける!釣果につながった「タックルの進化」

 

ここからは、大鯛は狙って釣れるのか、釣れるとしたら何が必要かということについて語り合っていただきたいと思います。なお、大鯛の定義はハチマルやキューマルに限らず、アングラー個々の自己記録、あるいはその釣り場ごとの最大サイズも含みます。

 

赤澤 私は鯛ラバばかりやって、たくさんの真鯛を釣ってきたわけですが、ハチマルというのはそう簡単には釣れない真鯛釣りでは夢のサイズです。キューマルとなるとさらに難しいのですが、今年、鈴木さんと僕が釣ることが出来た。ではこれから何を目指すの?となると、ホントは100(メーター)を狙いたい。でもハチマル、キューマルを釣ってみて、100はもっといろいろなものを研ぎ澄まさないと獲れないとも思うんです。たとえばラインはPE1号がベースですが、もう少し上げることも必要かも知れません。それとメーターともなると、出会える海も限定的。海だからどこにどんな大物がいるか分かりませんが、基本的には可能性のある海域に出かけていくことになると思う。鈴木さんはどうです?

 

鈴木 自分もいろんな場所に行きますが、どちらかと言えば小さな鯛が多いエリアよりも、大鯛がいるエリアのほうが圧倒的に多いですね。ただそのなかで大鯛だけを狙っていくというのは結構難しい。小型、中型も釣れて、大型も釣れるというのがきれいな流れで、同じような時合だけど前後どっちかにずれて大鯛が喰ってくる。小さな鯛が盛んに喰っていて、それが急に止まった瞬間にデカいのがドカンと出るとかですね。そのときに最初から大鯛を意識して、小さい鯛が喰えないようなセッティングをしていると、小さな鯛が喰う時合も分からくなってしまう。デカイのがいきなり来るよと言われても、そのいきなりまでが耐えられないっていうのがあるんです。だから大きい鯛だけを狙っていくというのは結構難しい部分があります。自分が飽きずにできるのは、小さかろうと大きかろうと、とりあえずそこにいる魚を釣るという形。もちろん、そのなかで大物が喰ってきたときに対処できるタックルバランスは常に意識しています。大きな魚は迫力もあるし、皆が目指すところですが、それだけを狙ってというのは僕のなかにはないですね。

 

赤澤 僕は2年前まで、ハチマルを釣ったことがない人だったんです。いまから7年くらい前に鳴門で79.5cmというのを釣ってから、自己記録を更新できなかったんです。それがある日、ハチマルをポンと達成してしまって、そこからというもの、嘘のようにハチマルが釣れるようになったんです。一度壁を越えると気が楽になるのか、あれだけ釣れなかったハチマルをすでに10本近く釣っています。だから僕はね、せっかくいま楽に大物とやり取りできるタックルがあるのだから、「次は100を釣る!」と目標を公言して自分にプレッシャーをかけようと思っているんです。もちろん言ったからにはその可能性がある釣り場に通い、タックルもノットも強化して狙いたいです。
鈴木 そこは自分とはちょっと違うところですね。自分は赤澤さんとは逆に、どちらかというとラインをいまより細くして、ハリも細くしたいんです。道具が良くなりドラグもスムーズになって、力を込めずに大物とやり取りできるということは、できるだけシャープなハリで触ったようなアタリでも唇に刺して、口切れしないように取り込めるということですよね。これを最大限に活かしたい。ラインを太くするとドラグも締めたくなるし、走ったときにウォータープレッシャーであちこちにダメージが来る。リーダーも太くしたらアタリが出にくくなるので4号~5号くらいでやりたい。細いほうがいろいろな意味で楽ですし、とにかく掛けて、ラインを出して獲るという考え方ですね。幸いヒラマサのように根ズレを心配する必要はないので、ある程度時間をかけて獲ることも可能なのかなと思っています。自分はハリを折られたくなくて大きなハリを使ってきたんですが、口に掛けるから潰れるのであって、唇に掛ければ潰れない。加えてこの道具なら、細い仕掛けでさらに繊細にやっても獲れるだろうと。いまはそういう考えに変わっています。小鯛も掛かってしまいますが、そんなアタリも乗せていけば必ず大鯛にたどり着く。あとは道具を信じて任せて、という想いです。

 

竿の硬さを説明する鈴木さん。「ソリッドティップで先端が柔らかくても、彼らはバイトしながらベリーの硬さを唇でダイレクトに感じているはずです」

赤澤 僕もタックルについては行ったり来たりしています。細い糸、細いハリでやって、やっぱり違うなとか、節目、節目で思い知らされる体験をしてまた変えていくような。いまはそのやられた経験から、強いタックルという方向に行ってます。まあこれからもやられた経験の数だけ、あっち行ったりこっち行ったりするのではないかと思っています。
鈴木 どれが正解ということはないんだけど、潮の速さや水深、食性などによっての差はあるでしょうね。そのなかでベストなところを探していくしかないですね。ラインを出して獲ると言っても、細くしすぎてファイトタイムがあまり長引くのもよくないので、最低限の強度は死守しつつ、ということになります。
赤澤 それとリーダーが魚体に当たって切れることもあるので、リーダーの長さにも気を遣っています。大鯛だからこそ守らなければいけないこともたくさんあるんですね。
鈴木 リーダーの長さは通常でどれくらいですか?
赤澤 底取りを重視するときは短め。一ヒロ半とか二ヒロ(※一ヒロは約1.5mで計算)とかですね。大鯛の場合は急激な突進力があるので長くしてクッション性を重視するほうが良いと思っています。
鈴木 自分は大体3ヒロですね。それはボトムコンタクトの際や魚をかけた際に、チモトの傷んだ部分をカットしながら使うことを想定して、リーダーを結び直さなくても一日釣りができる長さということです。いまのPEは伸びがほぼゼロというレベルまで来ていて遊びがないので、それを補う意味でも3ヒロくらいがちょうどいい。
赤澤 大鯛は最初、ハリに掛かったことに気付いていないと思うんです。だから途中まではすんなり上がってきていきなり走る。その際にリーダーによるショックアブソーバーは確かに大切ですね。
鈴木 ちなみにPE1号で、リーダーは何号ですか?
赤澤 外海で5号、内海は4号。どちらかというと太めです。掛かったときに獲れないというのが何より嫌で、切れるなら掛かるなみたいなところがあるんです。鈴木さんは?

 

メータークラスを狙って釣るためにはライン、リーダーの強化も必要という赤澤さん。これまで多くの怪物クラスに遭遇した経験から、現在は「掛かったならとにかく獲りたい。切られるくらいなら掛からなくていい」という心境になっている。

 

鈴木 僕は常にPE1号にリーダー4号ですね。これがいまのベターじゃないかな。
赤澤 いずれにしても大事なのは、タックル全体を通じたトータルバランスですね。どこかが弱いとそこからトラブルになりますから。
鈴木 とくに細い仕掛で大物を釣るときはバランスが重要ですね。ハリだけ太くしてタックルが弱ければガッチリ刺さらないし、タックルが強くてハリが細ければ伸ばされてしまうし。ここを調整しないと大鯛は獲れないですね。

 

力が掛けやすく感度にも優れるXシート エクストリームガングリップをあえて左右両方から撮影。手のひらに包み込むように乗せているにも関わらず、しっかりホールドできている。

 

赤澤 大鯛は忘れた頃にやってきますし、いつでも備えておかないといけませんね。
鈴木 小さな鯛を釣って、また入れてとやっているうちにリーダーはボトムやネットのふちに擦れて劣化し、ハリもプライヤーでつかんで傷み、いざ大鯛が掛かったら切れてしまった、折れてしまったというケースは多い。だから小さい鯛が釣れているときでも、そろそろ大きいのが来るんじゃないかと考えてノットを結び替えるなり、ハリを交換しておくなりして備えておくべき。面倒がってやらないでいるといざという時に痛い目に遭います。

 

●続きはこちら
鯛の気持ちに合わせる!大鯛を狙う鯛ラバとは

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